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マイペースで・・・


広~く浅~く、知りたがり屋が気ままに綴るphoto-letter。
by jikochan
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『養恬福』

『養恬福』_a0091849_9453737.jpg

11月の研究課題。
今回は印稿(印の原稿)です。

印文…『養恬福』。

読みは…てん福を養う。

意味は…やすらかな幸福を養う。

印の大きさは、9月の課題と同じく八分(約2.5cm)。
今回も文字の部分を刻る、白文(はくぶん)です。

最近、文字の部分を残して周りを刻る、朱文(しゅぶん)より白文ばっかり刻ってる気がする…。

朱文と白文、どちらが簡単かと言えば、最初は白文の方が簡単でした。
文字だけを残して刻る方が難しいと思ってました。
でも…
白文も難しい!

基本的に、白文と朱文で文字の太さが違います。
朱文の文字はなるべく細く、白文の文字は逆になるべく太くするのです。

朱文の細く文字を残すのは、もちろん大変!

ですが…
太く刻るっていうのも、意外と難しい!

布字(石に字を筆で転写する)した通りに刻ろうと思うと、どうしても慎重になりすぎてしまいます。
慎重に刻ると、どうしても線が細くなってしまう…
普段のチキンな性格がそのまま転写されているよう。

刻る相手が消しゴムなら、もう少し大胆に出来ますが、自然物の石なのでそう単純にはいきません。

石の種類によって固さも違うし、同じ石でもそれぞれに個性があります。
中に筋が入ってるものや細かい粒々が入ってるもの等々〜
本当に、一つとして同じ石はありません。
下手な石を選ぶと、刻っていて、大事な部分で欠けたりするので石選びはかなり重要。
特にチキンな私には、なるべく安心して刻れる石を選ぶことが必要なのです。

新大久保の書道屋さんの印材コーナーで、石を次々と手にしつつ舐めるように石達を凝視する女がいたら…
それは私かも?!

そんなこんなで、これからこの印稿を布字して石に刻る訳ですが…
“やすらかな幸福”に憧れつつも、石と自分自身との闘いの時間が始まります。

なかなか厳しい時間だけれど、無心になれる大切な時間です。
by jikochan | 2010-09-09 09:45
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